Maintenance

味を維持するのか、動けばいいのか。

A. 定期交換部品(改正後)

定期交換を怠ったことであとから重大な故障・事故などが生じたりしないよう。油脂類のほか特にフィルター類を忘れずに。

  点検整備項目(主なもの、運輸省届出値)

  燃料・冷却水・オイル量


B. おもな部品代と工賃の目安
C. 定期交換部品以外の主要パーツの寿命
D. ランニングコストを試算する

 

1年間に1万キロ走行するとし、平均燃費6 km/l、ハイオクガソリン100円/l、定期交換部品や主要パーツの寿命による交換費用を1万キロあたりに換算して(たとえばエンジンオイルは16000円/5000キロ毎なので1年1万キロでは32000円、一ヶ月あたり約2700円)合計・推定した試算値。

ガソリン代‥14000円/月 交換部品・工賃の平均値‥15000円/月 任意保険(加入しましょう)の例‥20000円/月(個人によって大きく異なる) さらにパーツの平均寿命以下での不意の故障(実は必ず起きます!)の修理・リフレッシュ費用・車検費用・税・駐車場が賃貸の場合はその費用などを加えると平均年間コストの推定値は軽く100万円オーバー。もちろん車自体が新しく走行距離も伸びないうちは交換するパーツも少なくこれ以下の年が多いでしょうが、年月が経ち走行距離が増えると100万円以上かかる年もやってくるということですね。主要パーツの交換時期は5-6万キロあたりから急増します。年式から推定して多くの500E/E500はこの距離に到達していると思われます。

E.運行前点検の必要性

エンジンオイル・Vリブドベルト・冷却水・ブレーキフルード・タイヤなどの運行前点検は、毎回とはいわないまでもたまにはするほうがよいでしょう。トラブルを事前に発見できることもあります。

F.メンテナンスの要所

500E最大の敵、それは自身のエンジンが発生する凄まじい熱です。この熱のためにゴム部品・機械部品・プラスチック部品は急速に劣化し性能が低下します。それがホースなら水や油脂類の漏れを誘発し洩れた液体が二次災害を引き起こします。ラジエーターが古くなって冷却能力が低下していたならばエンジン自身がオーバーヒートの憂き目にあうでしょう。エンジンをかけるたびに進行する劣化を上回るペースで、予防的にあらゆるパーツを交換していかないといずれ路上でストップすることになることでしょう。しかし、500Eあるいはこの時代のメルセデスベンツの素晴らしいところは、パーツを交換しさえすればかなりの程度新車時の状態に戻る、つまり交換前(の劣化した状態)よりも良くなるということです。各油脂類を含めた定期交換指定部品は最低限に過ぎません。したがってベストコンディションを維持するのはそれほど楽ではありません。敏感な人ほど深みにはまっていくことでしょう。